アズライト　（BPM152）

暗い部屋の中でずっと上を見てた君は
君は僕に言うんだ。
「ボクも見てみたいな、輝く青い空――」

「ねぇ、お話して　キミのさ、見た空のこと」
そうだね――今日は少し雲がかかり、
日が零れて、暖かく振り注いでたよ。

君の知る空は、この狭い部屋の天井で
寂しげに笑う君は、空が見たくて
哀しいくらい白い肌が、僕に語りかける。
「広い青空が、見たいんだ」

「明日の天気は大雨になるって。嫌だなぁ･･････」
「あぁ、雨の音が響くの、この部屋にさ」
「それがさ、ボクに言うの。
　『部屋の外に大きな空があるよ、見て御覧』ってさ――」

いつか父にねだって貰った母親の形見
碧い鉱石を砕き、水に溶かして
僕は君に空を見せたくて、青く紙を塗った。
濡れた紙は少し、破けた。

重ねた色は、やがて淡く光を揺らした。
濡らした紙は、やがて境界線をぼかした。

蝋燭に照らされた、暗い狭い部屋の中で
君は、そのまま深い眠りに落ちた。

僕は君に空を見せたくて、青く紙を塗った。
君は僕を見て、微笑んだ。

君が見ていた青空はきっと、誰が見てたより
優しく僕らを包んでいたことだろう。
壁に飾られた額の中の僕の絵の裏に
小さな文字で、